法廷通訳でした。

今回の案件は随分特殊なようです。

法廷通訳に対する私のイメージは、
まず刑事事件の場合、被告の尋問は事前に弁護士と打ち合わせが行われ、
法廷で何が飛び出すかわからない要素は少ない印象を持っています。
書面が作成されるタイミングによっては、開始前に慌てて通訳者が内容を確認するということもありそうです。

民事訴訟では、書面を提出し、主張、反論を繰り返し、判決にいたる、という流れで、弁論は書面を通じて行われる印象を持っています。

しかし今回は本当に「口頭で」弁論をしました💦
慣れない法廷通訳でこんなものを引いてしまうなんて・・・。

事後にずっともやもやがあり、この案件に対して弱気になっているのは力不足を感じたからだと思っていました。しかし、夫に話を聞いてもらっているうちに、そうではなく、全く別の要因だと気づきました。

総合的には引き受けたことで学べたことがありました。
チャレンジし、失敗したことによる収穫でしょうか。

まず、中国語力を今上げる努力をしなければ、同じような難易度の案件が来た時に対応できないことを思い知ったこと。仕事に追われてトレーニングが・・・だなんて、通訳の仕事を受け続けていく以上、言い訳なのだと思いました。

今よりもっと上手くなって、講演会や司会、同通の仕事を受けたいという気持ちはあるので、「今のままではとうてい無理だよ」と案件を通じて教えてもらえた点はよかったです。

また、相手がばーーーーーーーーーっと話すタイプ(止めようとしても止めてくれない)の通訳の難しさを痛感できたのも収穫でした。「~が」「ただし」で巧妙に文が切れない話に対し、短期記憶と要点をつかんで流れを頭の中にイメージすることは難しいですね。。

最後に場を適度にコントロールする難しさ。通訳するタイミングを確保すること、主張したくて仕方ない一方をおさえて、通訳をやりおえる忍耐強さ。話の内容に通訳者が先にうんざりせずに、意思疎通に徹し続ける忍耐力と誠実さ。些細なニュアンスの違いで話が食い違っていきかねない怖さも痛感しました。

正確に、忠実に訳す背景には、スキルの他、思いのほか「忍耐力」「根気強さ」があるのだなと初めて感じました。


「法廷通訳なんだけど受けられる~?」
「空いてるからOKよ~」
のノリで引き受けていた自分にビックリですが、
上記に書いたことって実際に経験しないと、身体で感じられないのです。
身体で感じて、必要なトレーニングが何か見えてきました。
私の中国語は現状のままでは使いものにならないことも思い知りました。

本当に良い経験をさせていただきました。感謝!

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